2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

春風の像と並びて多生の縁

(はるかぜのぞうとならびてたしょうのえん 忠男) 〔季語:春風(春)〕 片倉城跡公園を少し入ると、「春風」の像が立っている。いつか、この像と写真を撮りたいと思っていた。親切そうな女性が、そばを通ったので、写真をお願いした。春風のような女性・・・多…

春嵐ベリーダンスか竹藪も

(はるあらしべりいだんすかたけやぶも 忠男) 〔季語:春嵐(春)〕 春嵐で竹藪が揺れ動いている。昨年末の神社で行われた片山有美子さんのベリーダンスをふと思い出した。自然がベリーダンスを真似ているのか、ベリーダンスが自然を真似ているのか?どちらにし…

春の川えさ譲り合い恋雀

(はるのかわえさゆずりあいこいすずめ 忠男) 〔季語:春の川(春)〕 3月のいつだったか、八王子市片倉町の自宅から、みなみ野に行く道に沿って川が流れている。 恋の季節が始まったのか、雀が・・・ 友人で、アーティストの片山有美子さんに絵を描いていただ…

沈丁花広尾の庭の父までも

(じんちょうげひろおのにわのちちまでも 忠男) 〔季語:沈丁花(春)〕 八王子市片倉町の私の家の沈丁花が、良い香りを、玄関への階段で、庭で漂わせている。 私が育った渋谷区広尾町の我が家の庭の沈丁花を思い出す。匂いを嗅いで満足気な父親の顔までも・・・

春がすみ薄いも濃いも富士の嶺

(はるがすみうすいもこいもふじのみね 忠男) 〔季語:春がすみ(春)〕 3月は、かすみが濃い日も、薄い日もあって、遠くの景色も、日によって微妙に、変化する。 富士山は、見える日も、ほとんど見えない日もあって、楽しい。春霞も、楽しんでいるような気が…

沈丁花一政の書も香るよな

(じんちょうげかずまさのしょもかおるよな 忠男) 〔季語:沈丁花(春)〕 大好きな、画家中川一政の書の掛軸、「習わない書、子どものような無垢な書」。 自由自在で良いな! 今日は、沈丁花の花を置いてみた。 一政の書が、心地よい香りに包まれて・・・

面接日運命ひらけ桃の花

(めんせつびうんめいひらけもものはな 忠男) 〔季語:桃の花(春)〕 にっけんでは、3月も面接を行っている。人と人との出会いを決める重要な面接日、今日も、桃の花が・・・私も、24歳の時、幼児教室伸芽会(大堀秀夫先生)へ就職、それからは、福の神がつ…

春霞他にはかまわずああかすみ

(はるがすほかにはかまわさびああかすみ 忠男) 〔季語:春霞(春)〕 三人の友人に、「長髪も坊主も気づかず春霞」の俳句に、絵をつけてもらった。三者三様、全く違う絵で、面白い!他にはかまわず色々な表現があって良いと思う。ああ、それぞれに良いな!

道掃けば椿の花のありか知り

(みちはけばつばきのはなのありかしり 忠男) 〔季語:椿(春)〕 毎日、朝と晩に、自宅の周りの道を、掃くのが私の仕事だ。今日は、道に、赤い椿の花が一つ、「わあ、きれい」どこの家の椿の花だろうか?周りを見ると、何と、我が家の庭に椿の木、家からは、見…

長髪も坊主も気づかず春霞

(ちょうはつもぼうずもきづかずはるがすみ 忠男) 〔季語:春霞(春)〕 春霞で、いつもはハッキリ見える富士山も、霞んで判別できないような日がある。私の眼が霞んでいるのか? 「長髪も坊主も気づかず」 友人でアーティストの片山有美子さんが、俳句を絵にし…

水仙に祈りを重ね今日この日

(すいせんにいのりをかさねきょうこのひ 忠男) 〔季語:水仙(冬)〕 3月11日、東日本大震災から11年目、ニュースで、水仙の花をお供えして気持ちが落ち着いている方の映像・・・あの日は、私は、にっけんビルの屋上にいて、大揺れ・・・私も、水仙の花に…

長良川そこにも春が友からの

(ながらがわそこにもはるがともからの 忠男) 〔季語:春(春)〕 3月10日、八王子市片倉町は、どこの梅も咲きそろい、まさに、春の景色。ラインで、友人からの長良川の写真、場所は、違えども、日本中、春、何もかもが、暖かい陽に包まれて・・

下暗し我が庭に咲く梅の花

(もとくらしわがにわにさくうめのはな) 〔季語:梅の花(春)〕 外の梅の木ばかりに、目が向き、自宅の庭の梅の木には、気がつかなかった。今日は、我が家の庭の枯れた柏の葉の陰に、見事に咲いた梅の花を見つけた。〝灯台下暗し〟ああ、私の一番近くに、梅が、…

舞々て菫の上の小鳥たち

(まいまいてすみれのうえのことりたち) 〔季語:菫(春)〕 3月7日、私の家の庭に、菫の花が咲いている。菫は、小さな花だが、紫、薄紫、白と、それなりに美しい。 案の定、小鳥たちが、庭を、舞うように、鳴きながら飛び交っている。恋の歌か・・・

春の陽に独創力の書の照りて

(はるのひにどくそうりょくのしょのてりて) 〔季語:春の陽(春)〕 3月初め、陽に照らされた色紙、〝独創力〟(三人一如の書) 無二の親友の小澤潔(元国務大臣)さんと前田常作(元武蔵野美術大学学長)さんと私の三人で、一枚の色紙に一字ずつ書いた〝独創…

雪割草ほらここあそこ子どもの眼

(ゆきわりそうほらここあそここどものめ 忠男) 〔季語:雪割草(春)〕 片倉城跡公園から、住吉神社まで、山道を、野草を見て歩いた。途中、親切な方がいて、雪割草を、教えてくださった。小さい花で、枯れ草の間を、顔を出して咲いている。私は、子どものよう…

沈丁花蕾のいまだ開けずに

(じんちょうげつぼみのいまだひらけずに 忠男) 〔季語:沈丁花(春)〕 私の父が、沈丁花の香りが好きで、渋谷区広尾の狭い我が家の庭に、沈丁花が、毎年、香り・・・ 八王子片倉町の私の庭にも、何本かの沈丁花、今日は、春一番が吹いたというのに、まだ、蕾…

まだ咲かぬ蕾の硬さ桜花

(まださかぬつぼみのかたささくらばな 忠男) 〔季語:桜(春)〕 八王子片倉町の私の家から、みなみ野に、川に沿って歩くと、桜並木が続く。子どもの頃は、桜と言えば上野、東京は、3月の末には、満開になるような気がする。 今は硬い蕾、これからが楽しみ!

今年もか娘孫なし雛祭

(ことしもかむすめまごなしひなまつり 忠男) 〔季語:雛祭(春)〕 今年の雛祭も、去年、一昨年と同じように、コロナ禍で、娘や孫に会えず、妻と二人きり、新型コロナウィルスオミクロン株の中での雛祭・・・雛人形は飾ってはいないけれども、桃の花、菜の花、…

梅二輪吹き出し笑う日々来る

(うめにりんふきだしわらうひびきたる 忠男) 〔季語:梅(春)〕 国立市谷保天満宮の梅は、かなり、開いていた。私の住む八王子市片倉町は、少し、寒いのだろうか? 日当たりは、良い場所なのに、梅二輪、でも、花いっぱいに、吹き出し笑う日が来ると思うと・…

チューリップ天女のように舞いおどり

(ちゅうりっぷてんにょのようにまいおどり 忠男) 〔季語:チューリップ(春)〕 前に買ったチューリップの花を、玄関先に飾っておいた。久しぶりに手元に置いて、びっくり。 まるで、天女のように、舞踊り・・・私も一緒になって、舞踊り・・・

先生もオミクロン株雪割草

(せんせいもおみくろんかぶゆきわりそう 忠男) 〔季語:雪割草(春)〕 山野草勉強会で、雪割草、白い小さな花。先生の話では、山中に咲く野草とのこと。かがんで見るように小さい。 先生は、一月にオミクロンにかかり・・・雪割も良いけれど、オミクロン禍も…

梅咲くやうっかり打ってホームラン

(うめさくやうっかりうってほうむらん 忠男) 〔季語:梅(春)〕 2月20日(日)、八王子市芸術文化会館(いちょうホール)にて、 夏井いつき句会ライブ、7百名以上の熱気〝一日一句五分間〟〝振ってみたらホームラン〟など、聞いて良かった! 梅咲くや・・…

紅白に藤の前座か椿咲く

(こうはくにふじのぜんざかつばきさく 忠男) 〔季語:椿、藤(春)〕 私の家のすぐ裏に、片倉台藤美公園がある。 4月から5月ごろ、公園の藤棚に垂れ下がって咲く藤の花は、見事だ。 その前座をつとめるように、今日は、紅白の椿が、公園に遊びに来る親子を楽…

春風やお地蔵さんもマスクして

(はるかぜやおじぞうさんもますくして 忠男) 〔季語:春風(春)、(マスク(冬)〕 今日は、自宅周辺を散歩中、マスクしたお地蔵さんに出会った。 誰か優しい人が、お地蔵さんも、オミクロン株にかからないように心配して・・・優しい春の風が、吹いている!

両の手に座牛紅白梅匂い

(りょうのてにざぎゅうこうはくうめにおい 忠男) 〔季語:梅(春)〕 座牛と言えば、谷保天満宮の座牛。昨日は、歌舞伎、今日は、谷保天満宮の梅が見たいと、昼過ぎ、国立市の谷保天満宮へお詣りした。座牛を見て、いよいよ、梅林に・・・紅白の梅が咲いて・・…

孫たちと知盛義経春歌舞伎

(まごたちととももりよしつねはるかぶき 忠男) 〔季語:春(春)〕 小学生や、大学生の孫たち、子どもたちも、初めて観る「ニ月大歌舞伎」に、感動したよう・・・ コロナ禍も忘れて、私も、片岡仁左衛門演じる平知盛、義経の歌舞伎の世界を堪能、やはり、歌舞…

初めてのニ月大歌舞伎さてどんな

(はじめてのにがつおおかぶきさてどんな 忠男) 〔季語:ニ月(春)〕 本日2時半から、歌舞伎座。 大学4年の孫が「おじいちゃん、私、歌舞伎観たことがないの!」と。 総勢14人、コロナ禍で、全員参加できるか、心配の日々、 全員無事に、鑑賞、さて、どん…

はいくかぜふじのねたしかはるがすみ

(はいくかぜふじのねたしかはるがすみ )〔季語:はるがすみ(春)〕 (芭蕉のひらがなだけの俳句の真似して) 昨日は、ハッキリ見えなかった富士の嶺が、今日は、きれいに見える。 春の風が、春霞を消したのか、俳句の風が吹いて消したのか、わからないけれ…

春霞富士の高嶺もどこへやら

(はるがすみふじのたかねもどこへやら 忠男) 〔季語:春霞(春)〕 16日、八王子駅に向かう教会の道から、山々を眺めると、ぼんやりとして見える。富士山の方を見ても春霞で、天気は良いのに嶺が見えない。いつもは、ハッキリと見えるのに!風よ春霞を吹き飛…