2021-11-03から1日間の記事一覧

鳴く虫の声かすかなり一夜づつ

(なくむしのこえかすかなりひとよづつ 忠男) 〔季語 虫の声(秋)〕 10月初めから、終わりにかけて、にぎやかだった虫の声が、日に日に、小さくなってゆく。 寒い夜などは、聞こえるか聞こえないか、かすれ、かすれ、遠くから、ああ、冬が近づいているんだな…

寝坊助か我が家の朝顔昼も寝て

(ねぼすけかわがやのあさがおひるもねて 忠男) 〔季語 朝顔(秋)〕 10月末の日曜日、我が家の庭の朝顔は、お昼過ぎだというのにまだ開かないで、青空を眠そうな眼(まなこ)で見ているよ。庭の花まで、そこに住む人に似てくるのか?花とはいえ、頼もしいな…

高尾山りんどう咲くや我が庭に

(たかおさんりんどうさくやわがにわに 忠男) 〔季語 りんどう(秋)〕 高尾山の野草園で見た、りんどうの花が、かわいらしく綺麗だったので、買って帰った。 私の庭に、今日は、咲いている。高尾山頂上まで夫婦孫で登った記念に、毎年、元気に花を咲かせて欲し…

高尾山頂上はるか秋の富士

(たかおさんちょうじょうはるかあきのふじ 忠男) 〔季語 秋(秋)〕 私76歳、妻75歳、大学4年生の孫の案内で、初めて高尾山山頂まで登った。 山頂は、コロナ禍の緊急事態宣言も解除され、快晴の土曜の午後とあって、かなりの賑わい!4時頃、はるか遠くに…

足引の頂上着けばあっすゝき

(あしびきのちょうじょうつけばあっすすき 忠男) 〔季語 すゝき(秋)〕 高尾山頂上まで妻と孫と初めて登った。薬王院から30分、途中、膝が痛くなり、休み休み、やっと山頂にたどり着いた。 すぐ目にとまったのがススキ、空気が澄んでいるのか、若々しく元気…

大船で今宵は妻と月見かな

(おおぶねでこよいはつまとつきみかな 忠男) 〔季語 月見(秋)〕 10月20日、会社から帰り6時過ぎ。妻の節子も玄関に出、二人で東の空を見ると見事な月!貧しい子ども時代、父がよく言った「大船に乗った気持ち」で、今日は本当にそんな気持ちで月見がで…

女郎花花の盛りもいつか過ぎ

(おみなえしはなのさかりもいつかすぎ 忠男) 〔季語 女郎花(秋)〕 あんなに、きれいに花を咲かせていた女郎花の花も、小寒い秋の風に吹かれて、よれよれと、揺れている、虫も集まることなく、と言うか、虫もどこかに消えてしまったようで、自然の摂理かなあ…